焼成ピンについて   
ディギャッシング後や陶材焼成後にメタルフレームを焼成ピンから外す際、きつくなっていることがありますが、それは変形ではないかと思い実験してみました。

使用したメタル
    
 

比較した焼成ピンと模型とフレーム
 *フレームは同じものを2つ用意しました。。
 
 
上の写真のように2つのフレームをそれぞれ太いピン(今回はわざと少し太いピンを使いました)と細いピンにセットし、焼成しました。
(陶材の収縮等の影響が出ないようにあえて陶材は築盛せずフレームだけで焼成)
*焼成スケジュールは下記の通りです。

焼成スケジュール
乾燥5分 700℃〜960℃(ヒートレート60℃/分)大気中 係留5分・・・1回(ディギャッシング)
乾燥5分 450℃〜960℃(ヒートレート50℃/分)真空   係留3分・・・1回(ウォッシュオペイク)
乾燥5分 450℃〜930℃(ヒートレート50℃/分)真空   係留1分・・・1回(オペイク)
乾燥5分 550℃〜900℃(ヒートレート50℃/分)真空   係留1分・・・2回(ボディー)
                                                以上5回
 
毎回の焼成後太いピンにセットしたフレームは上の写真のように、持ち上げてもピンとフレームが離れませんでした。
 
それぞれの5回焼成後の写真です
AB
 
CD
 
写真B の拡大
 
 太いピンを使用したほうはマージンがすいていました。

写真D の拡大
細いピンを使用したほうはマージンはすきませんでした。
 
上の図のようなことが起こっているのではないかと思います。
今回の実験は当社独自の実験の結果なので、必ずしも適切な結果とは限りませんが不適合の1つの要因として考えられると思います。

焼成ピンは下の写真のようにフレームの先端まで届かない(写真A)ものではなくフレームの先端まで届く
(写真B)ものを使うのが望ましいと思います。
写真A 写真B 
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